Mikrotikは長らくPoE製品を出していませんでしたが、今月RouterOS搭載製品としては初?となるhEX PoEを販売し始めました。
型番的にはRB960PGSと呼ばれるそうで、CPUはQCA9557を搭載したものになります。このあたりはhAP ac(hAP acはQCA9550L)の系譜になるんでしょうか。
もともとMikrotikから販売されていたRB260GSPと同じケースを使用しているようですが、SFPが後面から全面に移動しています。また、電源供給用兼LTE接続用と思われるUSBポートが一つ確保されるようになりました。
RB260GSPはSNMPがv1しか対応していなかったのと、古いSwOSが搭載されていたので、管理面で若干の不都合が感じられる製品でしたが、RouterOSが搭載された製品ということもあってそのあたりは他のRouterboardと同じく扱えるようになりました。
(とは言えRB260GSPも連続稼動1年とかは、筆者も経験しているので、ある意味で枯れた製品と呼べるとは思いますが)
出荷時点でのFirmwareは3.34のようです(2016年11月購入時点)。これはRouterboard製品しても一番新しいものになるので、とくに改良されたFirmwareというわけではないようです。
CPUは720~1000MHzまで幅がありますが、デフォルトの800MHzに設定しておくので十分でしょう。L3としての機能をもたせることも出来ますが、PoEスイッチにそこまでする機会はないのではないでしょうか。
他のRouterboard製品とチガウ場所としては、Interface設定項目にPoEが追加されていることです。ここではPoEの状態、出力電流、出力電圧、消費電力を見ることができます。SNMPの値を追っていないので確約は出来ませんが、多分このあたりのデータも取得できるのではないかと思います。
付属してきたACアダプターになります。今回はラトビアから輸入したので、EUプラグが付属しています。ACアダプター本体は24V2.5Aのものになります。たぶん、秋月電子などで販売されているものも流用可能かと思います。PSEマーク付きのものを使用したほうが安全かなと。
若干画像がボケてしまいましたが、実際に設置した写真になります。SFPは青LED、PoE出力は赤LEDで点灯するようです。相変わらずRouterboard製品はLEDをOFFにできないのですが、明るく点灯するので、減光シールなどが必要なときもあるかと思います。
SFPについては、今回は住友エレクトリックのものが認識できたので、3rdパーティなSFPモジュールでも多分認識できると思います。今のところフラッピングなども観測できてはいません。
さて、ざっくりレビューしてきましたが、いかがでしょうか。ベンチマークテストできればよかったのですが、そこまで手が回らずでした。200Mbpsの速度でダウンロードしたときは安定していることは確認しましたが負荷もそれほどではないようです。
メーカ希望価格79ドル、実勢価格60ドルの製品でL3まで組めるのはあんまりないとは思います(とはいえNetgearとかも安いPoEスイッチ出していますが)。まぁMikrotik製品で固めるにはいい製品だと思います。とくに最近技適が通ったhAP acなんかをPoEでぶら下げるのは最適なんじゃないかなぁと思います。
安いPoEスイッチをお探しの方で、RB260GSPだとちょっとと思っていた方は、この機会にhEX PoEはいかがでしょうか?