はじめに
一時期はニュースレターも半年に一回だったりの頻度だったりしましたが、最近は新型コロナウィルスの影響にも負けず毎月発行されている感じで嬉しいです。
内容は盛りだくさん?とまでは言えないかもしれませんがかなり重要なことが書いてあったりで読みごたえはあるかと思います。
The new features of the latest RouterOS 7 BETA release
先日は久しぶりのRouterOSv7へのアップデートがありました。今までの更新内容は”とりあえず”といった感が拭えませんでしたが、今回はかなり気合が入っている感じが見られ、進捗は遅い感じはあるものの正式リリースが楽しみになる内容かと思います。
- the latest Linux Kernel 5.6.3 featuring new up-to-date driver and security options
- new routing engine that will substantially improve the performance of newer MikroTik devices.
- vastly improved performance of The Connectivity Router CCR2004
- BGP support with multicore peer processing
- RPKI support
- UEFI boot support, works with modern hardware
- L3 hardware offloading support for CRS317 switches
- improved policy routing
- introduced routing instance
- introduced BGP peer roles
- improved routing filters to dynamically adjust values
- enabled VRF support for both IPv4 and IPv6
- MBIM support allows for greater LTE/5G speed. MikroTik
- Chateau LTE12 is already taking advantage of this!
個人的にうれしいのは採用されているLinux kernelが5.6.3になったことでしょうか。内部の詳しい事情は分かりませんが、少なくともRouterOSv6までは色々な事情から3.3.5で固定された状態であり、そのため新機能の実装が難しいと言われていました。そのため、次期v7ではそのあたりが考慮されているのではないかなと思います。また、以前からのkernelのバージョンアップも確認もできているため次期v7はこの辺りの制約から解放されているのではないかと思います。
また、海外のユーザーさんたちはRPKIへの対応やL3 Hardware offloadingなどの対応に非常に大きな反応を示していました。
netPower 16P
タワー上の多数のアクセスポイントまたはIPカメラといくつかのアップリンクへの電力供給は、かつてないほど容易に、とあることから海外でみられるタワー上部に設置されたアクセスポイントやWebカメラなどに電源供給も含めたインフラを提供するためのものだそうです。
型番的にもCRS318-16P-2S+というCRS3xxシリーズなので性能的にも問題ないんじゃないかなぁと。
ただ、日本じゃ見かける機会はなさそうですが。
GPEN21
高度なソフトウェア制御リピーターとして機能するスマートパワーインジェクターです。 PoE経由でアップリンクデバイスに電力を供給するだけでなく、さまざまな便利なソフトウェア機能を提供とありますが、PoEインジェクターにSwOSを搭載して、回線の物理的監視などを行えるようにした、という認識でいいんでしょうか。
- Interface management and monitoring
- GPEN link fault detection
- VLAN support
- SNMP reporting
- Basic traffic shaping
個人的には少し気になっているんですよねぇ・・・
Wireless Wire nRAY
Mikrotikで60GHz帯を使用することでP2Pで高速な通信が行えるようにというコンセプトのWireless Wireでしたが、そちらの後継機種な位置づけのようです。日本にも何台か入ってきているはずなので、これはこれで期待の製品になるんじゃないかと。
こちらの製品は2つのWireless Wire nRAYをペアリングさせ暗号化通信を行わせることで通信の安全を図る、1500メートルの距離でおおよそ1G以上のスループットを確保できる、みたいなようです。
An in-depth review of our CCR1009-7G-1C-1S+
なんかMikrotik製品のレビューを行っている、ハンガリーの”AccessPoint Kft.”というチームのYouTube動画です。Mikrotik製品の海外での評価が気になる方はぜひ。